摂食嚥下障害とは?
疾病や老化などの原因により、飲食物の咀嚼や飲み込みが困難になる障害をいいます。通常、私たちは咀嚼した食べ物を舌を使って咽頭へ送り、咽頭蓋で気管に蓋をし、食道へと送り込みます。これらの複雑な運動に関わる神経や筋肉に何らかの障害が生じた場合、摂食・嚥下障害となるわけです。
摂食・嚥下障害(噛む力・飲み込む力の低下)を有する方や、食事摂取に関する認知機能の低下が著しい利用者が、口から食べるための支援を、摂食・嚥下障害チームを中心に多職種で支援します。
噛む力・飲み込む力に合わせた食事形態の検討を行い、提供しています。
普通食
高齢者施設ですので、普通食も成人のお食事と比べて、少しやわらかめにできています。
【対象者】
・噛む力、飲み込む力に問題がない方。
副五分食
普通食を一口大にカットしています。
【対象者】
・自分の歯や義歯で噛みきることや、すりつぶすことが不十分な方。
・かき込む方。
・一口の量が多い方。
・箸の利用が困難な方。
ソフト食
歯がなくても、舌と歯茎でつぶすことができる食事です。
【対象者】
・噛む力がない方。
・飲み込む力が弱い方。
ミンチ食
ミキサーにかけ、食材の形をなくした食事です。ミキサー食に比べて水分が少なくなっています。
【対象者】
・噛む力が弱い方。
・口の中で食べ物をまとめる力がない方。
ミキサートロミ食
ミキサーにかけ、出汁等で滑らかなトロミ状にした食事です。トロミ剤を使用して一定のトロミで調整しています。
【対象者】
・固形物を飲み込むことが難しい方。
・粒などでむせる方。
・噛む力が不十分な方。
ミキサー食
ミキサーにかけ、出汁等で滑らかなトロミ状にした食事です。当施設では、トロミ剤を使用して一定のトロミで調整していますが、個別にトロミの調整が必要な方は食堂で別途調整して提供します。
【対象者】
・固形物を飲み込むことが難しい方。
・粒などでむせる方。
・噛む力が不十分な方。
・個別でトロミの調整が必要な方。
ゼリー食
スプーンですくった時点で飲み込みやすい適切なまとまりになるように調整した食事です。
【対象者】
・口の中で食べ物が頬に溜まったり、まとめることができない方。
・噛む力がない方。
摂食・嚥下障害チーム
構成メンバーは、介護福祉士4名、看護師1名、作業療法士2名、言語聴覚士1名、管理栄養士1名です。月に1回ミーティングを開き、口腔ケア・口から食べる支援を行います。
誤嚥性肺炎0人を目標に、チームで取り組んでいます!!
口腔ケア指導
介護福祉士・看護師のスキルアップのため、毎月、第3水曜日の14時30分から15時30分まで、青山歯科の歯科衛生士による口腔ケア指導をおねがいしています。
栄養剤
1回のお食事量が低下している方には、少量で高カロリーの摂取が可能な栄養剤も、飲み込みの状況・疾病に合わせて用意します。
行事食
毎月、利用者のお楽しみのサンビューランチや誕生会の特別なお食事を用意しています。その他、季節と行事に合わせたお食事の提供に努めています。